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山本 博之; 馬場 祐治; 佐々木 貞吉
JAERI-Conf 97-003, p.340 - 344, 1997/03
本発表では、分子イオンの散乱に伴う解離のしきい値を求めることを目的とし、5200eVのSiF,SiFイオンをCu(100)表面に照射し、散乱イオンの質量を種々の照射エネルギーで測定した結果を報告する。この結果、ある一定以上のエネルギーで照射イオンのフラグメントが散乱イオンとして観測されることから、SiF,SiFの散乱に伴う解離のしきい値はそれぞれ302eV、402eVであることを明らかとした。さらに、本研究において用いた低エネルギーイオン照射装置試作の経緯およびその性能に関する具体的評価も含めた紹介についても併せて行う。
吉川 正人; 大島 武; 伊藤 久義; 梨山 勇; 奥村 元*; 吉田 貞史*
JAERI-Conf 97-003, p.265 - 268, 1997/03
6H-SiC基板上に、水素燃焼酸化法を用いて酸化膜を作製し、Al電極を蒸着してMOS構造を形成した。このMOS構造に線を最大110MGy(SiO)まで照射し、その時の固定電荷の蓄積量の吸収線量依存性を調べた。その結果、カーボン面上に作製した酸化膜には負の電荷が蓄積することが明らかになった。この蓄積量は照射中にMOS構造に印加するバイアス極性には依存せず、Si MOS構造とは異なった挙動を示すことが明らかになった。一方、シリコン(Si)面上に作製した酸化膜はSiMOS構造ときわめて類似した照射効果を示した。6H-SiC MOS構造の照射効果は、面方位によりその特性が大きく異なることがわかった。
平尾 敏雄; 梨山 勇; 神谷 富裕; 須田 保*
JAERI-Conf 97-003, p.249 - 252, 1997/03
半導体素子に高エネルギーを持ったイオンが、入射した際に生じるイオンシングルイベント現象は良く知られている。現在、我々はこれらの現象を実験的に調べるためにTIARA照射施設の重イオンマイクロビームを用いた実験を実施している。本報告では、ヘリウム6MeVと炭素、酸素およびシリコンの各15MeVのエネルギーを持ったイオンをシリコンおよびガリ砒素の試験ダイオードに照射して得られたシングルイベント過渡電流波形から求めた。各イオンに対する収集電荷量と印加電圧との関係さらにシリコンとガリ砒素での収集電荷の違いなど実験で得られた結果について報告を行う。
大島 武; 森田 洋右; 梨山 勇; 川崎 治*; 久松 正*; 松田 純夫*; 中尾 哲也*; 若生 義人*
JAERI-Conf 97-003, p.256 - 260, 1997/03
宇宙用シリコン太陽電池の高フルエンス領域での特異な劣化現象の起源を明らかにするために、太陽電池の照射劣化のシミュレーションを行った。本研究では従来の理論では考慮していなかった、キャリア濃度減少に関する効果、発生キャリアの照射欠陥等による移動度の低下を考慮することで、実験結果のシミュレーションに成功した。本研究によって高フルエンス領域での照射劣化の理論についても明らかになり、今後の太陽電池寿命予測への大きな知見を得たといえる。
橋本 和幸; Md.S.Islam*; 出雲 三四六
JAERI-Conf 97-003, p.313 - 317, 1997/03
タングステン-188/レニウム-188ジェネレータから得られる無担体のReを用いて、Re-ジメルカプトコハク酸(Re-DMSA)標識化合物の合成条件の検討を行った。還元剤である塩化スズの濃度、反応温度、酸化防止剤の添加、DMSAの濃度、pH、担体の添加などの反応条件を変化させて、Re-DMSAの標識率変化を調べた。その結果、無担体の場合及び担体を含む場合共に、最適条件下で、98%以上の高い標識率が得られた。さらに得られたRe-DMSA錯体のpH変化に対する安定性についても検討を加えた結果、pHを変化させてから(pH13~12)48時間後でも分解は認められず、非常に安定であることがわかった。
杉本 雅樹; 工藤 久明; 貴家 恒男; 瀬口 忠男; 浜 義昌*; 浜中 健一*; 松本 英哉*
JAERI-Conf 97-003, p.269 - 272, 1997/03
高分子材料にイオン照射し、その生成物の分布を顕微FT-IRにより測定して照射効果を調べた。H, D, Heの照射では、化学反応により生成する2重結合の分布は、TRIMコードより計算した線量分布と一致するが、O, Ne, Ar, Krなどの重イオンでは、TRIMコードによる線量分布と異なりより長い飛程を示すことが明らかになった。
斎藤 一成; 吉川 正人; 大島 武; 伊藤 久義; 梨山 勇; 高橋 芳浩*; 大西 一功*
JAERI-Conf 97-003, p.243 - 248, 1997/03
傾斜エッチング法を用いて、Co-線照射前後の6H-SiC MOS構造の酸化膜中の電荷分布評価を行った。その結果、照射前の酸化膜中には、6H-SiC/SiO界面付近には、負電荷が存在しており、界面から40nm離れたところには正電荷が存在していることがわかった。また負電荷の一部は、時定数の大きな界面準位が、固定電荷として振る舞っているためであることもわかった。Co-線照射すると、照射中に印加している電圧の極性によりVmgの変化は異なり、これは、印加電圧の極性によって6H-SiC/SiO界面付近に捕獲される電荷が異なるためであることがわかり、ゲートに+10Vの電圧を印加すると界面には正電荷の蓄積が起こり、-10Vの電圧を印加すると界面には負電荷が蓄積されることがわかった。傾斜エッチング法は6H-SiC MOS構造の酸化膜中電荷分布評価に有効であることが確認された。
工藤 久明; 貴家 恒男; 瀬口 忠男
JAERI-Conf 97-003, p.273 - 276, 1997/03
高分子材料に対するイオン照射効果を力学特性の変化および分子量の変化から調べた。HやHeのイオン照射では線や電子線照射効果と同一であった。O、ArではTRIMのコードで計算される線量で評価すると、劣化が小さくなり、耐放射線性が増す傾向を示した。しかし、CTA線量計を基準にすると、線、電子線照射と同一になった。
梨山 勇; 平尾 敏雄; 伊藤 久義; 大島 武
JAERI-Conf 97-003, p.22 - 25, 1997/03
TIARAを用いて高崎研で行っている宇宙用半導体の放射線効果について、最近の主要な成果を報告する。シリコン太陽電池に10p/cmの陽子線、10e/cmの電子線を照射すると、太陽電池の出力が突然ゼロになる突然死現象の発見とそのメカニズムの解明の概略を説明する。次に、サイクロトロン重イオンを用いて宇宙用メモリー素子を照射し、発生するシングルイベント効果を評価した結果、並びに、そのために開発した照射技術について詳しく述べる。我々が開発した照射技術は、散乱ビーム照射法、反跳原子照射法、走査ビーム直接照射法の3手法であり、これを組み合わせてシングルイベント効果を評価する。最後に、重イオンマイクロビームを用いてシングルイベント過度電流を測定し、拡散電流成分とドリフト電流成分の分離測定に成功した結果について述べる。
伊藤 久義; 河裾 厚男; 大島 武; 吉川 正人; 梨山 勇; 奥村 元*; 吉田 貞史*
JAERI-Conf 97-003, p.253 - 255, 1997/03
耐放射線性SiC半導体中の点欠陥に関する知見を得るために、改良Lely法で作製したSiC単結晶に3MeV電子線を照射し、照射試料の電子スピン共鳴(ESR)測定を行った。110 e/cm照射型n型6H-SiCのESR測定の結果、スピン状態S=1を有すると考えられるESR信号(g値は異方性有: 2.0032.008)を見い出した。微細相互作用テンソルDに関しては、c軸対称で、主値としては=3.96 10 cmなる値が100Kにおいて得られた。この結果から、本ESR中心における2個の電子スピンはc軸方向にそって配置し、その平均距離は4.04であると考えられる。欠陥構造については、c軸方向に配列した空孔対がひとつの可能性として考えられる。また照射試料の等時アニールの結果、この欠陥のアニールステージは約800Cであることが解った。
根本 規生*; 阿久津 亮夫*; 内藤 一郎*; 松田 純夫*; 伊藤 久義; 上松 敬; 神谷 富裕; 梨山 勇
JAERI-Conf 97-003, p.234 - 236, 1997/03
半導体素子のシングルイベント耐性を高精度で評価するために不可欠な高エネルギー重イオンの均一照射技術の開発を行った。素子に照射するイオンのフルエンス率の均一度を上げるため、磁気的走査手法を採用した。走査システムの開発においては、ビームオプティクス計算コードTRANSPORTを用いて素子照射に最適なビーム走査が可能な磁場の計算を行い、システム設計に反映させた。このビーム走査システムを製作し、AVFサイクロトロンの半導体素子照射用ビームコースに設置した。種々のイオン照射条件でフルエンス均一度をCTAフィルムを用いて調べた結果、照射野約2cm角でフルエンスのバラツキは平均値の約5%以内であり、シングルイベント耐性試験に十分適合することが示された。このシステムの導入により、ビーム均一度は従来行ってきたデフォーカス照射と比較し数倍向上し、より精度の高いシングルイベント耐性評価が可能になった。
田中 淳; 清水 隆志*; 菊地 正博; 小林 泰彦; 山下 孝生*; 渡辺 宏
JAERI-Conf 97-003, p.323 - 326, 1997/03
イオンビームを用いた深度制御照射技術の確立と、これを用いた細胞への照射効果を調べた。タンデム加速器に接続された深度制御細胞照射装置を用いて、照射窓からの距離を変化させてイオンの打ち込み深度を制御した。RCDフィルム及びCR-39フィルムを用いた結果から、照射距離を変化させることにより、細胞中のイオン打ち込み深度を1m30mまで直線的に制御できることが分かった。次に、これを用いてタバコ花粉細胞への打ち込み深度を変化させて、イオンビーム照射時にのみ観察される漏出花粉頻度を調べた。その結果、打ち込み深度の浅い(34m)照射により漏出花粉が頻度高く観察された。このことは、イオンビームの細胞への打ち込み深度を制御することにより、細胞外殻に局所的に損傷を誘発することができることを示唆している。
福田 光宏; 奥村 進; 荒川 和夫
JAERI-Conf 97-003, 00(00), p.441 - 443, 1997/03
大面積均一照射は、材料科学やバイオ技術、放射線医学などの分野におけるイオンビーム利用の重要な照射技術である。これまでラスター・スキャニング法やワブリング法などが考え出され、90%以上の均一度を達成している。そこでワブリング法ではビームを一旦offするか、もしくは長周期のビームバンチと同期させてスキャニング半径を変えていたのを連続的に照射できるように改良したスパイラル・スキャニング法を考案した。ビームの掃引速度を一定に保つ条件でスキャニング運動を解くことにより、ターゲット上のスキャニング半径と回転角速度は、時間の無理関数として表わされる。これをもとに半径方向のビーム強度を計算した結果、90%以上の均一度が容易に得られることがわかった。ビームスポットサイズ及びスキャニング範囲、ターン数の組合せによっては99%以上の均一分布も得ることができる。
久米 民和; 松橋 信平; 島津 昌光*; 伊藤 均; 藤村 卓; 安達 勝彦*; 内田 博*; 石岡 典子; 松岡 弘充; 長 明彦; et al.
Applied Radiation and Isotopes, 48(8), p.1035 - 1043, 1997/00
被引用回数:53 パーセンタイル:95.04(Chemistry, Inorganic & Nuclear)ポジトロン・イメージング装置を用いて、植物における水の吸収と移行について検討した。TIARAのAVFサイクロトロンで製造したF-水を用いて、葉の画像解析を行った。植物体としてはダイズを用い、切断した茎から2分間F-水を吸収させ、葉におけるF活性を50分間計測した。非照射のダイズでは5分後に最大値に達したが、100Gy照射試料では最大値に達するまで15分を要し、また吸収量も低かった。従って、100Gy照射試料では外見上の変化はほとんど認められないが、吸水能力は著しく低下していることがわかった。また、葉柄に近い部分の葉脈を切断した場合、吸収されたFの減少が認められるが、葉の先端でも活性が検出され、葉肉から水のまわりこみが認められた。以上のように本装置は植物体内での物質の移行をみるのに有効な手段であり、植物機能解明の研究に役立つと考えられた。
小嶋 拓治; 須永 博美; 滝沢 春喜; 橘 宏行
JAERI-Conf 97-003, 00(00), p.492 - 494, 1997/00
イオンビームの吸収線量及びその試料内の分布を測定するため、全吸収型カロリメータ、ファラデーカップ、及びCoガンマ線・0.15~3MeV電子線に対する線量応答特性が明らかな数種のフィルム線量計から構成される線量測定システムの開発を進めている。このため、TIARAのAVFサイクロトロンから得られる数10MeVのイオン(価数:+1~+8)の均一フルエンス場(100100mm)で、これらを同時に照射する装置を設計・製作した。これを用い、カロリメータ及び加速器に付属するエネルギー分析器の値を比較することにより、電流測定における不確かさを評価した。また、簡便な吸収線量(分布)測定のため、フィルム線量計の応答特性を調べるとともに、積層したフィルムを用いた測定から得られた深部線量分布の結果を計算と比較した。
益野 真一*; 岡田 漱平; 河裾 厚男
JAERI-Conf 97-003, p.472 - 475, 1997/00
陽電子線源が溶解するような高温でも材料バルクの欠陥挙動の解明などを可能にするため、高速陽電子パルスビーム形成装置(1MeV,100ps)の設計・製作を行っている。現在、線源格納部、低速陽電子ビーム発生・輸送部及び陽電子ビームを2nsの時間幅で切り出すためのチョッパー管の製作が完了している。この既製部分について100Ciの陽電子源及び電子銃を用いて、両ビームの発生・輸送実験を行った。その結果、設計通りのビーム発生・輸送が確認された。しかし、陽電子源から放出された高エネルギー陽電子のうちモデレータを透過したものと、モデレータを叩き発生する二次電子が同時にチョッパー管まで輸送されることも確認できた。これら、今後製作するサブハーモニックバンチャー、加速キャビティーに輸送されターゲット部におけるノイズの原因となるため、磁場を用いて不要粒子除去ダクトの検討を進めている。
酒井 卓郎; 浜野 毅*; 須田 保*; 平尾 敏雄; 神谷 富裕
JAERI-Conf 97-003, 00(00), p.451 - 453, 1997/00
重イオンマイクロビーム装置において、試料の任意の位置に、イオンを1個1個入射することができるシングルイオンヒットシステムの開発を行っているが、このための検出器には、シングルイオンの検出効率が高く、誤計数を防ぐため、低ノイズであることが要請される。このための検出器として、一対のマイクロチャンネルプレート(MCP)と炭素薄膜を組み合わせた検出器を開発した。これは、イオンが炭素薄膜を通過する際と試料に入射したときに発生する2次電子をそれぞれのMCPで検出して、この信号を高速同時計数回路により処理し、ノイズや暗電流による誤計数を防ぐ機構になっている。この検出器の検出効率は15MeV Siイオンで半導体検出器に対して、100%以上の効率があることが確認でき、ノイズも一組のMCPに比較して3桁以上低減することができた。
齋藤 勇一; 横田 渉
JAERI-Conf 97-003, 00(00), p.447 - 450, 1997/00
小型多価ECRイオン源は、加速器科学、プラズマ物理、原子物理など広い応用分野が期待されている。現在我々は、静電加速器の加速エネルギーを増加させるための中多価ECRイオン源を開発しており、今回テストベンチでの調製運転において、N、O、Ar及びXeビームを発生さたのでこれを報告する。